近畿日本ツーリストPhoto:Diamond

コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、1〜3月度の旅行編だ。

旅行各社の取扱高が「爆増」
それでも喜べないワケとは?

 旅行の主要3社が発表した2022年1〜3月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯HIS(エイチ・アイ・エス)の旅行総取扱高
 1月度:前年同月比116.7%(16.7%増)
 2月度:同294.0%(194.0%増)
 3月度:同243.5%(143.5%増)

◯近畿日本ツーリスト(KNT-CT ホールディングス〈HD〉)の取扱額実績
 1月度:前年同月比104.5%(4.5%増)
 2月度:同312.7%(212.7%増)
 3月度:同221.3%(121.3%増)

◯阪急交通社(阪急阪神ホールディングス〈HD〉)の総取扱高
 1月度:前年同月比84.9%(15.1%減)
 2月度:前年同月の値がマイナスのため算出できないことから、前年同月比の数字は掲載なし
 3月度:同557.7%(457.7%増)

(※)旅行代理店業界は業績の発表タイミングが他業界よりも1カ月遅い「翌々月」のため、21年12月時点の月次業績データを「22年1月度」、22年1月時点の同データを「2月度」、22年2月時点の同データを「3月度」と表している。そのため、月次業績データにおける直近3カ月の平均値も21年12月~22年2月の平均値を用いている。