コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、1〜3月度のドラッグストア編だ。
コロナ3年目でも増収が続く
「勝ち組」はどの会社?
ドラッグストアの主要5社が発表した2022年1〜3月度の月次業績データは、以下の結果となった。
◯ツルハ(ツルハホールディングス〈HD〉)の既存店売上高
1月度:前年同月比97.5%(2.5%減)
2月度:同103.0%(3.0%増)
3月度:同100.1%(0.1%増)
◯ウエルシア(ウエルシアホールディングス〈HD〉)の国内ドラッグストア売上高
1月度:前年同月比107.5%(7.5%増)
2月度:同103.4%(3.4%増)
3月度:同102.9%(2.9%増)
◯コスモス薬品の既存店売上高
1月度:前年同月比101.8%(1.8%増)
2月度:同103.4%(3.4%増)
3月度:同102.6%(2.6%増)
◯マツキヨココカラ(マツキヨココカラ&カンパニー)の既存店売上高
1月度:前年同月比99.7%(0.3%減)
2月度:同97.1%(2.9%減)
3月度:同99.0%(1.0%減)
◯サンドラッグのドラッグストア事業既存店売上高
1月度:前年同月比98.1%(1.9%減)
2月度:同100.7%(0.7%増)
3月度:同99.1%(0.9%減)
大幅に増収している企業はないものの、ツルハやウエルシア、コスモス薬品は業績が安定している。その一方で、マツキヨココカラが3カ月全てで前年割れとなっているなど、各社で明暗が分かれている。
ドラッグストア業界のトレンドとして、コロナ1年目は特需に沸き、2年目はその反動減に苦しんだ経緯がある。では、コロナ3年目の動向はどうなっているのか、そしてその中での「勝ち組」「負け組」はどこなのか。次ページで詳しく解説しよう。