中国の風力発電企業は、国内市場の急成長を追い風に大きな飛躍を遂げている。ここに来て中国メーカーが海外進出を狙う中、再生可能エネルギーブームに乗り切れず苦戦している欧米メーカーはさらなるプレッシャーにさらされている。長靴型のイタリアのかかとに位置する海岸都市タラントで先ごろ、中国の風力発電大手ミンヤン・スマート・エナジー・グループ(明陽智慧能源集団)のタービンを使用した30メガワット級の洋上風力発電所ベレオリコが稼働した。これは、インフラ企業トト・ホールディングの再生可能エネルギー部門であるレネクシアのプロジェクトだ。同プロジェクトは地中海で初の洋上風力発電所だ。中国企業が欧州市場に風力タービンを供給した初のケースであることから、欧州と中国にとって画期的と受け止められている。ミンヤンは、ベレオリコの完成について「中国の高性能製造業の実力」を示しているとしている。
中国の風力発電、欧米勢尻目に海外で攻勢
原材料高やサプライチェーン問題に苦しむ欧米勢に危機感
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