コロナ感染を認めた北朝鮮
「発熱者」、累計で120万人
朝鮮中央通信は12日に、北朝鮮で新型コロナウイルス(オミクロン株)の感染者が確認されたことを報じたが、その後、連日、発表される「発熱者」とされる数は急増し続けている。
17日の新たな発熱者は約23万2800人(死亡6人)、4月末からの累計では約171万5900人(同62人)になった。連日のように20万人以上の新たな発熱者がでており、感染拡大の勢いは衰えていない。
感染者確認を受けて12日、急きょ開かれた朝鮮労働党政治局会議には、金正恩総書記もマスク姿で出席し、国家防疫事業を「最大非常防疫体系」に移行することを決めた。
15日に開かれた政治局会議では、戦時用の医薬品の放出を指示したにもかかわらず、医薬品不足が解消されていないことを、金総書記が叱責したとされる。
「ゼロコロナ」をずっと主張してきた北朝鮮が一転、「建国以来の大動乱」(金正恩総書記)となったのは、なぜなのか。関係者の証言からは北朝鮮ならでは特殊な事情がある。