生きていれば、不安や悩みは尽きない。寝る前に考え込んでしまって、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。
ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉の数々。とても読みやすいオムニバス形式の8つの物語は、気づかぬ間に心の荷物を抱え込んで苦しくなったとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。
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人の目を気にするお金の使い方
きょうのひとことは、「マウンティング型消費はほどほどに」
お金の使い方を、大きく2つに分けて考えてみましょう。1つは、自分が必要だったり楽しむために使うこと。もう1つは、他人にマウンティングするために使うこと。前者は健全な消費ですが、後者はあまり健全とはいえません。
後者の典型例は、高級ブランド品の買い物ですね。ブランド名やロゴマークが大きく見える洋服やバッグ、腕時計などを身につけて、なんとなく優越感に浸る。自分の生活レベルが上がったような感じもして、ちょっと気分が高揚したりもします。
人の目を気にするお金の使い方
もちろん、自分のお金でなにを買おうと、他人がとやかくいうことではありません。人間って綺麗事だけじゃありませんしね。
ただし、なかにはお金に余裕がないにもかかわらず、マウンティング型の消費を続けてしまう人もいます。やはり、それは歯止めをかけたほうがいいでしょう。
高価なブランド品は、他人にアピールできるとともに品質もいいですから、次から次へと欲しくなりがちです。また、他人が自分よりいいものを持っていると、そちらに目がいってしまうこともあります。そして、それを上回るものを買って、身につけたくなる。
非マウンティング型消費のすすめ
マウンティング型の消費というのは、その行為や思考自体があまり美しくないということもありますが、キリがないことがいちばんの問題です。
キリがないというのは、次から次へといいものを買わないと、幸福感を得られなくなるということです。そして、他人が簡単に到達できないほうが、より満足度が高まりやすいですから、さらにお金が必要になります。
だからこそ「非マウンティング型の消費を心がけましょう」と提案したいのです。つまり、自分が必要だから買う、自分が楽しむために買う。他人がどう思うかを気にしない消費をするということです。
別のいい方をすると、「承認欲求」を満たそうと消費をしないことです。きのうの記事にも出てきた言葉ですが、承認欲求とは、簡単にいうと「人から認められたい」という欲求のことです。基本的には、他人の目を一切気にせず、お金を使うことをおすすめしたいのです。
他人と比較しない
自分がなにかを買いたいと思ったときに、「これはマウンティング型の消費ではないか?」と考えてみて、もしマウンティング型だったらやめるとか、「今回だけにしておこう」と少しセーブするだけでも、だいぶ違ってくるでしょう。
ちなみに、一見するとマウンティング型なのに、じつはそうじゃないものもあります。たとえば高級車や高級腕時計を買う場合でも、他人の目を気にして承認欲求を満たそうとして買うのであれば、マウンティング型かもしれません。しかし、そのものが純粋に好きで買い求めるのであれば、マウンティング型ではないでしょう。
いずれにしても、他人と比較して優越感を抱くためにお金を使うというのは、基本的にはやめたほうがいいです。きりがなくなるし、どんどん出費がかさんでいくし、なにより永遠に満足感は満たされませんから。
きょうのひとことは、「マウンティング型消費はほどほどに」でした。参考になったかしら?
※『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)にお悩みの解消法があります。