感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』の著者が、voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」から、とっておきのアドバイス。心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】心が凹んだときの処方箋イラスト:カツヤマケイコ

起こるべくして起こっていること?

きょうのひとことは、
「うまくいかないときは、次の成功のチャンス」

仕事をがんばっているのにうまくいかなくて落ち込んだり、ミスをしてまわりに迷惑をかけたりして、心が凹んだりすることはありませんか?

そういうことは、じつは「起こるべくして起こっている」のです。

自分のなかにうまくいかない要因、ミスを起こす要因を抱えていて、それがあるタイミングで表面化したということなんです。

「最近なにもかもうまくいかないな」なんて落ち込むことがあるかもしれません。

それは自分が抱えていたうまくいかない要因が表面化したタイミングだということです。

そのタイミングで、うまくいかない要因を認識して、理解して、改善することによって前に進むことができます。

うまくいっていないその期間だけを捉えれば、「なにもかもうまくいかないな」なんて思うかもしれませんが、着実に前に進んでいるわけです。

あなたのまわりに「あの人は仕事ができる」「成功者だ」と思えるような人はいませんか?

アテクシのまわりにもそういう人がいますけれど、たくさんの仕事を抱えて、積極果敢に仕事にチャレンジしているからこそ、ときには失敗することもあるかもしれませんが、人並み以上の経験を通じて前進している印象が強いです。

なにか失敗しても、その経験を通じて自分が抱える失敗要因を認識して、失敗の背景はなにかを検証しつつ、前進しているわけです。

仕事がうまくいかないと、そのときはたしかに気分は優れません。しかし、その経験を通じて着実に前進していることを忘れないでください。

何年も仕事をしていて、失敗もミスもゼロという人は、おそらくいないでしょう。もしいるとしたら、チャレンジしていない人かもしれません。

「沈香も焚かず屁もひらず」ということわざがあります。沈香(じんこう)というのは、よい香りがするお香のことですが、お香に火をつけてよい香りを漂わせることもなく、クサイ屁(おなら)をすることもないということ。つまり、長所も短所もなく平々凡々であることのたとえなのです。

可もなく不可もなく平々凡々としていれば、ミスも失敗もないかもしれません。でも、それでは前進することはないですよね。

積極果敢にチャレンジすればミスや失敗は生じやすいものですが、それというのは大きな仕事の流れのなかで、自分の課題を洗い出すいい機会が訪れたんだと解釈すればいいのです。

うまくいかないときは、次の成功のチャンスが与えられたときです。

前向きにとり組んでいるのであれば、うまくいくとかいかないとかいうことではなく、つねに前進していることを忘れないでください。

きょうのひとことは、
「うまくいかないときは、次の成功のチャンス」
でした。

参考になったかしら?