樺沢:レジリエンスとは弾力性。「心のしなやかさ」とも訳されます。

 ストレスがかかったときに、それを柔軟にやり過ごす力、スルーする力です。

――たしかに、まわりを見ても、それができる人は能力が高いです。

ハシカと失敗は若いうちに

樺沢:レジリエンスさえ高めておけば、どれほど過酷なストレスがかかっても、それをスルリとやりすごすことができるのです。

 レジリエンスを高めるためには、失敗体験や、うまくいかないことを経験しておくことが大切です。

 失敗ゼロの人生はヤバいです。

 ハシカと失敗は若いうちにしておいたほうがいい

 20代、30代でも、まだまだ間に合います。

 その面でオススメなのが、数々の著者の失敗体験から書かれた、チャンネル登録者数66万人のサラリーマンYouTuberサラタメさんの【シン・サラリーマン】です。

 この本を“転ばぬ先の杖”として活用し、現場で“小さな失敗”をするのも大切です。

 事前にこの本を読んでおくことで、大失敗を防ぎつつ、小さな健全な失敗を重ねることができれば、あなたはきっと“できる人”に一歩一歩近づいていきます。

 上司やまわりの人から評価される人は、失敗をしない人ではありません。

 健全な小さな失敗をしつつ、大失敗や同じ失敗を繰り返さない人が評価されるということを忘れないでください。

シン・サラリーマン』を読むと、それが痛いほどわかります。今すぐ読んでみてください。

【評者】樺沢紫苑(かばさわ・しおん)
精神科医、作家
1965年、札幌生まれ。1991年、札幌医科大学医学部卒。2004年からシカゴのイリノイ大学に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。「情報発信を通してメンタル疾患、自殺を予防する」をビジョンとし、YouTubeチャンネル「樺沢紫苑の樺チャンネル」やメルマガで累計50万人以上に精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝える、「日本一アウトプットする精神科医」として活動している。
コロナ禍に22万部のベストセラーとなった著書『精神科医が教える ストレスフリー超大全』(ダイヤモンド社)のほか、シリーズ80万部の大ベストセラーとなった著書『学びを結果に変えるアウトプット大全』『学び効率が最大化するインプット大全』(サンクチュアリ出版)など30冊以上の著書がある。