最近は行楽地へ行った、久しぶりに友達と食事をしたという人も多いかもしれない。
だが“日本一アウトプットする”精神科医の樺沢紫苑氏は「梅雨時の6月が危ない…」と意味深な“メンタルダウン警報”を発する。そこで樺沢氏いわく「全サラリーマンが読んでおくべき一冊がある」という。
それが『真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン』(サラタメ著)だ。
著者のサラタメ氏は6年前にブラックな職場でボロボロ→4年前にホワイト企業に転職&副業開始→現在登録者66万人超えサラリーマンYouTuberとなった。SNSではサラタメさんの癒しの言葉が多くの共感を集めている。では、樺沢氏に「一度でも転職しようかなと思った時に効く最強の一冊」を教えてもらおう。
「この仕事向いてないかも!?
会社を辞めるベストなタイミング」とは?
仕事柄、いろいろな質問を受けます。
なかでも、仕事をしている人から多いのは、
「この仕事向いてないかも!?
会社を辞めるベストなタイミングとは何でしょうか?」
というもの。
この答えは簡単です。
3ヵ月間、じっくり考えて、3ヵ月後に決める。
ある転職サイトの調査です。
今まで複数回転職している人を対象に、「今まで勤めた会社の中でどの会社が一番よかったですか?」という質問をすると、「一番最初の会社」と答える人が一番多かったそうです。
精神科医の経験でいえば、多くの人は「職場の人間関係が悪く、うつ病になった。新しい会社に転職すればとラクに働けるはずだ」と思って退職するのですが、次の会社に行っても人間関係でつまずくのです。
本人のコミュニケーション力が低いと、どの会社に行っても、人間関係で悩む人が多い。仕事をしていくって、簡単ではありませんよね。
どこの会社に行っても大変なことはたくさんありますし、そりが合わない人、あなたを嫌う人がいるのは間違いないでしょう。
20ヵ所以上で働いた精神科医の結論
私は今まで20ヵ所以上の職場で働いていますが、みんな仲よしで和気あいあいと働いている職場というのは、ほとんど見たことがありません。
たった1ヵ所だけありましたが、そこは職場の全スタッフがたった4人と極めて少ないところでした。
とはいえ、どう見てもブラック企業で、このまま働き続けるとメンタルがやられてしまう。
あるいはうつ病がどんどん悪化してしまう会社は確実にあり、今すぐやめるべき決断をしなければならないときもあります。
ただ、重大な決断を、自分一人で決断すると、だいたい失敗します。
私は、まず、2人以上の人と相談することをお勧めします。
一人は転職で成功している人。
もう一人は転職で失敗した人です。
成功する理由、失敗する理由、転職先の会社がいいのか悪いのかといった、異なる意見が聞けるはずです。
転職に限らず、離婚しようと考えてる場合は、離婚してすごくうまくいっている人。
離婚しなければよかったと思う人の2パターンから話を聞くといろいろな情報が得られます。
一度でも転職しようかなと思った人に最適な一冊
読書をする場合も、転職を強烈に進めている本もあります。
一方、転職は慎重にという本もあります。
結論が異なる2冊の本を読んで、偏らない決断をすることが大切です。
その点、チャンネル登録者数66万超のサラリーマンYouTuberサラタメさん初の著書【シン・サラリーマン】はバランスがいい。
それはサラタメさん自身が、数回の転職経験を活かしたYouTubeの転職専門サイトなどで「“サラ”リーマンの“タメ”になる情報発信」をしているからでしょう。
机上の空論ではない、転職面接の現場で役立つ叡智が一冊に凝縮されています。
正直、理論と現実のバランスがここまでいい本もめずらしいでしょう。
どんな人も、一時的にどうしても転職したい! と盛り上がっても、3ヵ月くらいすると、クールダウンしてきます。
今すぐ転職したいと思っていても、いろいろな人の意見を何人か聞いて、3ヵ月ほどじっくり考え、最終結論を出すのがよいと思います。
ホットになりやすい脳を一度クールダウンしながら、冷静に客観分析する意味でも、【シン・サラリーマン】は、一度でも転職しようかなと思った人には最強の一冊となるでしょう。
ぜひ読んでみてください。
精神科医、作家
1965年、札幌生まれ。1991年、札幌医科大学医学部卒。2004年からシカゴのイリノイ大学に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。「情報発信を通してメンタル疾患、自殺を予防する」をビジョンとし、YouTubeチャンネル「樺沢紫苑の樺チャンネル」やメルマガで累計50万人以上に精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝える、「日本一アウトプットする精神科医」として活動している。
コロナ禍に22万部のベストセラーとなった著書『精神科医が教える ストレスフリー超大全』(ダイヤモンド社)のほか、シリーズ80万部の大ベストセラーとなった著書『学びを結果に変えるアウトプット大全』『学び効率が最大化するインプット大全』(サンクチュアリ出版)など30冊以上の著書がある。