若者は根強いマスク支持
着用・非着用の二極化か

 と、ここまでが、40代男性の感性を中心に構築した推論であるが、世代間のギャップを考えると、もう少しややこしい寄り道をしながら進展していきそうだ。若い世代の存在である。
 
 FNNが5月21、22日に行った世論調査(18歳以上が対象)によると、政府のマスク着用の方針について「緩和すべき」が50.7%、「緩和すべきでない」が44.1%となった。わりと拮抗した数字である。
 
 興味深いのは世代別の意見で、「緩和すべきでない」が70代以上で36.4%だったのに対し、20代(18・19歳含む)で58.2%となった。つまり、若い世代ほどマスクを外したくないようのである。
 
 この結果は、複数の解釈が可能である。「若い世代は密な場所に行くし、高齢者世代は密を避けて最初からマスクが不要な場所に行く。だから若い世代は感染が心配であり、高齢者世代はそれほど感染が心配でない。それが数字になって表れたのでは」といった見方もある。重症化リスクについて論じられてはいないものの、まああり得る解釈である。
 
 しかし、筆者がもっと積極的に支持したいのは、「若い世代では、マスクがファッションアイテムとして深く広く浸透しているがゆえの結果」という説である。若者にとってマスクはあまり邪魔なものではなく、むしろ率先して着用したいくらいの好ましい存在だ。政府にいらぬ気を使われなくてもいいから、とりあえず着けていたいのである。