相手の話をよく聞き、相手の気持ちを想像し、印象的な部分をしっかりと覚えておき、次に会った時にその話題をさりげなく持ち出すことが、相手にとってはとてもうれしいことだとお伝えしてきました。

 だから、雑談で話した内容も、ゆめゆめ忘れてはならないのです。

仕事中の雑談こそ、
メモを取ろう

 そこで私は、ビジネスパーソンのみなさんにこうアドバイスを送ります。

 商談や営業などで、相手が大事な人である場合、仕事の内容と同じくらい注意をして雑談内容をメモに取ることを習慣づけてください。

 とくに相手の話に力が入っている時、感情が豊かになった時、相手の目が輝いて見える時、その話を何度も持ち出す時などは、その内容を必ずメモに取るようにと、伝えます。

 もし、その場でメモを取りにくいようなら、その話を必死で記憶し、先方の会社を出てすぐに素早くメモを取るのです。

 初対面なら名刺の余白に書いておくと、次に会う際に役に立ちます。

「○○社長、たしかお孫さんの入学式はおとついでしたね。ご出席されたのですか」

 というふうに話を持ち出せば、「よく覚えているね」と言って喜んでもらえる場合もあるはずです。

 最近はスマホのメモ機能に何でも書き込めますので、手慣れた方ならそちらを利用するといいでしょう。

 その内容を見ながらお礼のメールを書き、また次に会う直前にメモを見返して仕事の前の雑談に使うなどすれば、あなたの印象が格段によくなるはずです。

 そして、この小さな習慣が一流と二流を分けることにもつながるのです。