まばたきの役割は目を潤すだけではない
多くの人は、まばたきのことを、目にとって車のワイパーのようなものであり、目の中のゴミを取り除いたり、目を潤すために行うものと考えている。しかし、まばたきの役割は他にもあるようだ。
米ロチェスター大学脳認知科学分野教授のMichele Rucci氏らの研究で、まばたきには、脳が視覚情報を処理するのを助ける働きのあることが示唆された。この研究の詳細は、「The Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)」に4月2日掲載された。
まばたきに目を潤す効果があることは以前より知られているが、人間のまばたきの頻度は、その目的のためであれば多過ぎることが多い。まばたきをしない方が、目が途切れることなく情報を受け取れることから、一般に、必要以上に頻回なまばたきは視覚情報を処理する脳の能力に悪影響を及ぼすと考えられている。