第2位 運動不足で太った
家の中では裸で過ごすことで、人と会わない、話さないというさみしさを乗り越えた。
これですべては大丈夫ということにした。
だが、外にしばらく出ていないせいで、体重も増え気味になっていた。
気分もあまりすぐれないし、やる気もでない。
全然大丈夫じゃなかったが、こんな自分でも大丈夫だと言い聞かせた。
この本にこんな言葉がある。
「狭い部屋の中でじっとしていると視野が狭くなり、客観的な判断ができず、思考が偏ってしまう恐れがある」
たしかにその通りだと思い、私は服を着て、散歩を始めることにした。2020年の夏のことだ。
コロナ禍のために仕事がない、ということにしているので、家の中にずっといた。
やることがないのだ。裸で自由を感じていたけれど、部屋の中では視野が狭くなる。
そこで多摩川の河川敷を毎日歩いた。連日30度を超える気温だったけれど歩いた。
服を着てマスクをつけて。なかなかに素晴らしい毎日だった。
汗が滝のように流れ、自宅からペットボトルに水道水を入れてリュックに詰めて、水分補給に多摩川を見ながら飲んだ。
どのくらい歩いていたかというと1日20キロほど。暇だったのだ。そして楽しかった。
散歩を始める前の体重は65キロだったのに、どんどん落ちて2ヵ月ほどで57キロほどまでになった。最終的には55キロまで落ちたので、健康にもよかったのだと思う。
家の中で裸で過ごす喜びみたいなものも増していた。ぜい肉が落ちていくのがすぐにわかるから。
この本にも書いてある。
「自分がなりたい姿の本質にすべてをかけて集中しよう」
とにかく健康的に痩せたいと自分がなりたい姿に集中した。
中学校も、高校も帰宅部で運動と無縁の生活だったけれど、歩くだけなら続けられるのだ。
自分がなりたい姿になるために。仕事は一向になかったけれど。
つまりこの本は心と体の本なのだ。
人生のヒントが精神的にも物理的にも示してある。
こういう生活をした後に健康診断に行ったら、めちゃくちゃ結果がよかった。