欧州諸国はロシア産原油を対象にこれまでで最も厳格な制裁を決めたばかりだが、荷主や精製業者は産地をごまかして市場に流通させている。先月にはロシア産原油を混合したとみられる燃料が米ニューヨーク、ニュージャージー両州に到着した。この混合燃料はロシア産原油の大口の買い手であるインドの製油所からスエズ運河経由で大西洋を渡って運ばれてきたようだ。輸送記録やリフィニティブ社のデータ、フィンランドのシンクタンク「センター・フォー・リサーチ・オン・エナジー・アンド・クリーン・エア」の分析で明らかになった。ロシアによるウクライナ侵攻と、それに伴う欧州連合(EU)と米国の対ロシア制裁を受け、トレーダーらは同国産原油の産地を隠して流通を維持しようとしている。ロシア産原油はガソリンやディーゼルなどの精製品に混合されている。
ロシア産原油、制裁かわし流通 産地隠しや積み替えで
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