仕事ができる人は「急ぎじゃないけど重要な仕事」をいつやっているのか?写真はイメージです Photo:PIXTA

急ぎの仕事に追われていたら1日が終わってしまった――そんな日々の繰り返しになっていないでしょうか。気づくと“緊急の仕事ばかり”で、つい重要な仕事を後回しにしていると、周りからの信頼を失いかねません。(ギックス共同創業者 田中耕比古)

急ぎの仕事ばかりで
“働いた気”になっていないか

「今日もなんとか乗り切った……」

 そんなふうに1日を終えたあと、ふと振り返ると、やったのは“急ぎの仕事”ばかり。

「期限が目の前に迫っていた」「急にお願いされた」「電話がかかってきて対応を急かされた」そんな仕事を次々とこなしていたら、気づけば日が落ちてしまっていた。そして、ずっと気になっていた“あの仕事”には、今日も手をつけられないまま――。

「また、明日頑張ろう」

 そんなふうに、日々を過ごしてしまってはいないでしょうか?

 私たちは、“緊急です”と言われると、自然とその言葉に反応して動いてしまいます。

 例えば、社内から「先週の営業会議の資料、今すぐ共有してもらえますか?」と連絡が来れば、仕掛かり中だったほかの仕事を後回しにしてでも、すぐに対応してしまう。

 その一方で、「来期の事業計画づくりのために、少し情報を整理しておいてもらえますか?」といった期限が曖昧な仕事は、どうしても後回しになりがちです。

 しかし、後者の方が、重要度が高い仕事かもしれません。

 急ぎの仕事をどんどんこなしていると、それなりに「働いた感」が得られます。

 ただ、自分の価値を高め、信頼を左右する仕事は、そういう“急ぎの仕事”ではないことも多いのです。