
レジェンド投資家・バフェットが銘柄選びで重視する6つの条件を解説! 歴史上もっとも成功した投資家の一人といえば、米国のバークシャー・ハザウェイCEOのウォーレン・バフェットだ。今回は、そんなバフェットの銘柄選びの基準について紹介! じっくり選んだ株を長期で保有し、資産を大きく育てよう!(ダイヤモンド・ザイ編集部)
バフェットが見るのは“株価”ではなく“事業”!
長期的な視野で成長が見込める内容かどうかを重視
米国のレジェンド投資家・バフェットは長期投資を基本としており、投資対象は「競争優位性を持ち、将来も安定して成長できる優良企業」。長年にわたってバフェットを研究してきた資産運用アドバイザーの尾藤峰男さんは、次のように語る。
「バフェットは株式投資について『私は株価を買っているのではなく、会社の一部を買っているのだ』と話しています。つまり、会社のオーナーという立場で事業を見て、投資をしているのです」(尾藤さん)
会社のオーナーになるなら、望ましいのは高い利益率を長く維持できる、優れたビジネスを展開する会社。さらに、そうした会社の株をできる限り割安な水準で買いたい。バフェットの銘柄選びの基準は、まさにこの「長期で持てる優れた会社を、割安な水準で買う」ものになっている。
尾藤さんによると、バフェットの銘柄選びの基準は主に次の6つだ。
(1)10年、20年先の成長を見通すことができ、長期的な成長が期待できる
(2)株主還元を重視している
(3)「堀が深い」――つまり、他社がカンタンに参入できない強固な競争優位性があるビジネスを展開している
(4)株価が本来の価値よりも割安に放置されている
(5)自分が理解できるビジネスである
(6)経営者が信頼できる
順に解説していこう。
まず、(1)の「長期的な成長が期待できる」。株を1~2年で手放すつもりで選ぶのと10年、20年と持つつもりで選ぶのとでは選び方が変わってくる。長く持つなら、過去の業績が安定的に伸びていて、今後も安定成長を見込める銘柄を選ぶことが重要だ。株価指標では、EPS(1株あたり当期利益)が増加傾向であることなどがカギを握る。過去5~10年のEPSの推移を確認し、安定的して増えているかチェックしよう。
(2)の株主還元とは、配当の実施や自社株買い、持ち合い株の解消を進めていることなど。株主還元の姿勢によって、経営者が株主と誠実に向き合い、長期的な株主価値の最大化を考えているかを見極められると、バフェットは考えている。なお、フリーキャッシュフローは株主還元の余力を見る目安の一つ。安定的にプラスで増加傾向にあるかどうかを確認しよう。