この「Excelエリートへの道」という特集を行うに当たり、打ち合わせでこんな声が上がった。「無料で使えるGoogleスプレッドシートが普及しているから、今後Excelを使う人は減っていくのでは?」「最近はいろいろなAI(人工知能)ツールが出ていて、誰でも簡単に分析や予測が行えるというウリで多くの会社に導入されている。今さらExcelを取り上げる意味ってあるの?」。GoogleスプレッドシートやAIツールがあれば、Excelは不要なのだろうか。そもそも、両者はどこが違うのか?今回の特集記事を執筆いただいたExcelのエキスパート、熊野整さんと佐藤嘉浩さんに聞いてみた。(ダイヤモンド編集部 吉岡綾乃)
経理、人事、労務、統計分析など
分野ごとに専門サービスが増えている
世の中にはたくさんのサービスが生まれていて、今では経理、人事、労務、統計分析などジャンルごとにさまざまな専門サービスがSaaS(インターネット経由で利用できるソフトウエア)で提供されている。こうしたツールを利用すれば、データを扱うことに慣れていない人でも簡単に集計することができるし、視覚に訴える美麗なグラフを作ることも容易にできる。
また、AI(人工知能)を利用してデータの予測分析を行ってくれるサービスも多い。こうしたインテリジェントなサービスを導入する企業が、近年は徐々に増えている。こうしたツールが増えている中で、Excelで分析を行う意味はあるのだろうか?