『NEW SALES 新時代の営業に必要な7つの原則』
――著者からのメッセージ

Photo:竹井俊晴

 「日本の営業は、今、変わらなければいけない」———。
 私は、心からそう感じています。

 営業は非常に「負」の多い職種です。
 企業の視点で見ると、日本企業の営業生産性は、国際水準と比べて非常に低くなっています。個人から見ると、営業という仕事の満足度は、ほかの職種と比べて低くなっています。ある調査では、大学生の約9割が営業をやりたくないと考えているほどなのです。

 しかし、私が取材を重ねたところ、実は、一部の限られた営業組織では、営業という仕事が非常に高い生産性を誇っていました。そして、営業担当者は極めて高い収入を得ていることも分かりました。

 それなのに、営業職の労働力人口は、年々減少しています。
 要するに、価値を生み出せる営業組織や営業担当者と、価値を生み出せない営業組織や営業担当者の二極化が進んでいるということです。

 価値を生み出し続けて高い生産性を誇る営業組織や、高い成果を生み出す営業担当者には、ある共通の行動様式がありました。私はそれを、「NEW SALES」と名付けました。

 本書『NEW SALES 新時代の営業に必要な7つの原則』ではこうした新しい時代の営業スタイル「NEW SALES」これまで通りの古い営業スタイル「OLD SALES」の違いを「7つのS」で紹介してます。本連載ではそのエッセンスをお伝えしていきます。また、様々な有識者と対談し、「日本の営業はどのように変わるべきか?」という「NEW SALES」についての議論を深めていきます。

 本連載が「NEW SALES」について変えるきっかけになることを、心より祈っています。さあ、「NEW SALES」の世界へ踏み出していきましょう!

■著者紹介
麻野耕司(あさの・こうじ)
株式会社ナレッジワークCEO

1979年兵庫県生まれ。2003年慶應義塾大学法学卒業。同年、株式会社リンクアンドモチベーション入社。2010年、中小ベンチャー企業向け組織人事コンサルティングの執行役員に最年少(当時)で着任。気鋭のコンサルタントとして、成長企業の組織変革を手掛ける。2016年、国内初の組織改善クラウド「モチベーションクラウド」を立ち上げ、多数の大手企業に導入。国内HRTechの牽引役となる。2018年同社取締役に就任。2020年、「できる喜びが巡る日々を届ける」をミッションに、株式会社ナレッジワークを創業。2022年、「みんなが売れる営業になる」を実現するセールスイネーブルメントクラウド「ナレッジワーク」をリリース。営業ナレッジの展開や営業ラーニングの提供を通じた営業生産性の向上や営業力強化を支援する。主な著書は『THE TEAM』(幻冬舎)、『すべての組織は変えられる』(PHP研究所)。

【本書のポイント】
(1)古い営業メソッドから脱却できます
(2)営業現場の生産性、効率性が高まります
(3)営業チームの成果が見違えるほど伸びます
(4)営業という仕事そのものの概念が変わります

『NEW SALES』で取り上げた7つのS

■目次■
Prologue 「NEW SALES」の時代
Chapter1 [Story]「商品」ではなく「物語」を売る

Chapter2 [Surprise]「挨拶」ではなく「驚き」を届ける
Chapter3 [Scenario]「自社が主役の台本」ではなく「顧客が主役の台本」で動く
Chapter4 [Sympathy]「自分のキャラクター」ではなく「相手のキャラクター」に合わせる
Chapter5 [Share]「属人的なチーム」ではなく「再現性のあるチーム」をつくる
Chapter6 [Score]「感覚的なチーム」ではなく「科学的なチーム」をつくる
Chapter7 [Significance]「金銭報酬だけのチーム」ではなく「意義報酬にあふれるチーム」をつくる
Special Chapter 「セールスイネーブルメント」への招待状
Epilogue ナレッジワークが実現する「セールスイネーブルメント」