朝型勉強法の弱点とは?

棚田:私も朝型に切り替えようとしたことがありますが、失敗しました。起きることはできても頭が冴えず、勉強に集中できないんです。もともと午前2時頃まで起きている夜型タイプだったので、急に朝型人間になろうとしても、難しかったのだと思います。

──夜型タイプの人が、いきなり朝型生活を送るのは難しいかもしれませんね。

棚田:学生と違い、仕事や家事、子育てなどがある大人は、勉強とそれらを両立しなくてはなりません。ストイックに勉強時間を確保しようとしてストレスがたまると、毎日の暮らしそのものに綻びが生まれます。ストレスのあまり、「もう勉強はやめよう」と決断する人も少なくありません。

別に、お酒も飲んでいいし、遊びに行ってもいいんです。

私自身も、試験勉強中に東京ディズニーランドに行ったりもしていました。今年は自分は受験するから遊びに行っている場合じゃない、とストイックすぎると、そこから脱落の要素がどんどん生まれていきます。

大学受験や司法試験など、ハードな受験を控えているなら話は別かもしれませんが、宅建士や行政書士など、正しい努力さえすればそれなりの確率で合格できるような資格試験に関しては、ストイックになりすぎることのほうがリスクです。

何より大切なのは、試験勉強をはじめる前のライフサイクルをできるかぎり変えないようにすること。今の生活の中にうまく試験勉強を刷り込ませる方法を考えるのがおすすめです。

資格試験に落ちる人がやりがちな「残念な努力」