働きながら3年で、9つの資格に独学合格! 大量に覚えて、絶対忘れないノウハウとは?
「忘れる前に思い出す」最強のしくみ、「大量記憶表」を公開!
本連載の著者は棚田健大郎氏。1年間必死に勉強したにもかかわらず、宅建試験に落ちたことをきっかけに、「自分のように勉強が苦手な人向けの方法を編み出そう」と一念発起。苦労の末に「勉強することを小分けにし、計画的に復習する」しくみ、大量記憶表を発明します。棚田氏の勉強メソッドをまとめた書籍、『大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法』の刊行を記念して、寄稿記事を公開します。
試験まで4か月。どう勉強すればいい?
6月になりましたね。皆さんの学習の進行状況はいかがでしょうか。
「宅建業法」「法令制限」と進めている人は、そろそろ「権利関係」に入ってくるころではないでしょうか。とはいえ、まだ4か月ありますから、焦る必要はありません。本日は、6月以降の学習で注意すべきポイントを3つ解説します。
ポイント① 覚えることよりも忘れないこと
すでに宅建業法や法令制限が終わりかけている人は、とりあえず1周終わらせたくなるので、どんどん先に進もうとし始めます。悪いことではないんですが、進むことばかり考えていると、お盆前くらいに大変なことが起こります。
それは「忘れる」です。
分野ごとに学習を進めていると、次の分野に移った瞬間、前の分野が手つかずになる人がよくいます。これは絶対に避けなければいけません。
勉強が得意な人はそれでも覚えてられるかもしれませんが、私のように勉強が苦手な人は、やったところを放置すると1か月後には完全に忘れています。
これはものすごくモチベーションが落ちます。絶対に阻止しなければなりません。ここで効くのが「大量記憶表」です。下図を見てください。
縦の列には、資格試験名や勉強項目を記入します。基本的には、問題集を数ページごとに小分けして、勉強する分野(テーマ)を記入していきます。
横軸について説明します。横軸は思い出す間隔を表しています。初日のスタート地点を0とし、半日後が0.5、翌日が1(1日後という意味)になります。初日だけは、記憶に定着させるために同じ部分を2回やるため0.5としています。翌日からは1日ごとに復習し、徐々に2日後、3日後と復習する間隔を広げていきます。
どうやって進めていくか説明します。
今までやってきた問題集を数ページ分ずつ小分けにします。その小分け部分を今から一定周期で思い出してください。そうすると、宅建業法のどこかしらの問題を毎日復習することになります。
この復習を、これから先に進めていく分野と並行してやっていきます。そんなの大変と思うかもしれませんが、忘れた後に取り返すほうがもっと大変です。
何度も繰り返しやっていると、思い出す速度が速くなっていくので時間もかからなくなります。ただ、そのときは必ず解説欄の知識や周辺知識も同時に思い出してください。
問題の正誤を確認するだけだと、過去問を「点」で追うだけになります。これでは合格点に届きません。必ず周辺知識も一緒に思い出してください。これが合否を分けます。