ブッダ、イエス、ムハンマド

 ブッダとイエスは、普通の人生ではなくいわば出家者、世捨て人として生涯を終えました。

 これに対してムハンマドは、終生、普通の人生をおくった人でした。

 普通の人生をおくった人で、しかも商業を生業(なりわい)としていた人がつくった宗教がイスラーム教です。

 ということは、多くの人が受け入れがたい極端な思想や攻撃的な行動を教義とすることはおよそ考えられません。

 たとえば六信五行の教えにしても、それほど無理はなく、それなりに合理的です。

 他人を攻撃ばかりしていては、そもそも商売が成立しません。

 今日でもイスラーム世界のモスクを訪れると、周辺には迷路になったような大きな商店街(バザール)が拡がっていることに気づきます。