米連邦最高裁判所が人工妊娠中絶を憲法上の権利と認めた判決を覆したことを受けて、全米各地で27日、中絶の扱いを巡る不透明感が強まっている。新たな法の施行に動いた州、それを一時差し止めた州、新たな法廷闘争が始まった州などが出てきたためだ。最高裁が24日に1973年の「ロー対ウェード判決」を覆して以降、刻々と中絶の権利が変わり続けている。約12の州では現在、新たな禁止措置や法的な不透明性のため、中絶手術がほぼ受けられなくなっている。他の6以上の州は近いうちに中絶を禁じたり制限したりする可能性がある。最高裁の判決後、中絶権を巡る訴訟の当事者らは直ちに州裁判所に照準を合わせ、少なくとも6件の訴訟を提起した。その結果は、保守派の州が中絶手術の制限に動くことができるかどうか、どれくらいの早さでそれを進めることができるかを左右する可能性がある。
米で中絶巡り不透明感強まる 一部州で訴訟も
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