2021年秋冬は上昇したものの失速…
航空貨物とは「格差拡大」
トラック運賃の上昇機運が長期契約、スポット契約ともに失速している。2021年秋から年末にかけては上昇傾向にあったが、軽油高騰の価格転嫁が進んでいない。
エネルギーや原材料コストの上昇で、“脱デフレ”の兆しが見え始めている中で、トラック運送業界は依然としてデフレを引きずったままだ。景気の腰折れも懸念される中、トラック運送業界を取り巻く環境はいよいよ厳しさを増している。
トラック運送の中長期契約運賃はこの2年間、ほぼ横ばいで推移している。日銀が毎月発表しているサービス価格指数によると、4月時点の道路貨物運送の価格指数は「111.1」。21年9月から12月にかけて、小幅な上昇が見られたものの、年明け以降、継続しなかった。
4月の外航国際貨物運輸送の指数は「163.9」、国際航空貨物輸送は「226.9」で、110~111台を行き来するトラック運賃と格差が広がっている。