11月に25歳の誕生日を迎えるクロエ・ホーさんは、故郷の香港から移住するため資金をためている。ここでは仕事のチャンスが限られているとホーさんは話す。香港は市民の自由を抑圧し、予測不可能な新型コロナウイルス政策を打ち出している。音楽プロデューサーになることを夢見るホーさんは、大学の最終学年で留学した英国にとどまらなかったことを後悔している。香港の国家安全保障ルールの厳格化に伴い、英国が旧植民地の住民に対する移民制度を緩和したため、昨年から多くの同世代の人たちが移り住んでいる。香港当局は7月1日、中国返還25周年記念式典と新行政長官の就任式を行い、中国の習近平国家主席も出席した。そうした中、当局にとって最大の課題の一つとなっているのが、香港の若者の満たされない野心への対処だ。
香港返還25年 「呪われた世代」は何を思う
25年前に生まれた香港の若者は、前世代よりも可能性を見いだせずにいる
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