試験期間中に127人(10.9%)の対象者がCOVID-19に罹患した。このうち発症前に29日間以上デバイスを身に着けていた66人(52%)を対象に解析を行った。その結果、試験開始時に比べてウイルスの潜伏期、発症前の期間、発症期、回復期のいずれにおいても、5つの生理学的パラメーターの全てが有意に変化することが明らかになった。これらの対象者の症状は平均8.5日間続いた。

 66人のうち、70%の人のデータを構築したアルゴリズムのトレーニングに、残りの30%の人のデータを検証に用いて、発症の2日前までの感染を検出できるかを確認した。その結果、検出感度はトレーニングセットで73%、検証セットで68%であった。

 Risch氏は、「この研究結果は、ウェアラブルデバイスのデータを基に構築するAIアルゴリズムが、発症前または無症状のCOVID-19を検出するための有望なツールとなり得ることを示唆するものだ。ウェアラブルセンサー技術は、パンデミック中でも健康とウェルビーイングの追跡を可能にする、安価で使いやすい方法だ」と述べている。なお、同氏らによると、今回開発されたアルゴリズムは現在、オランダの約2万人から成る集団を対象に検証中であり、その結果は2022年の後半に報告される見込みであるという。(HealthDay News 2022年6月22日)

https://consumer.healthday.com/b-6-22-2657526561.html

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