米連邦準備制度理事会(FRB)は金利を引き上げ、米経済は鈍化している。リセッション(景気後退)という言葉もよく耳にするようになった。だが、最大の問題となっているのはそのどれでもない。労働者の供給だ。労働省が8日発表した6月の雇用統計によると、非農業部門就業者数は季節調整済みで前月比37万2000人増加し、エコノミスト予想の25万人増を大きく上回る伸びを示した。失業率は横ばいの3.6%で、約50年ぶりの低水準を維持した。就業者数は増加しているものの、いまだに新型コロナウイルス流行前の2020年2月の水準を52万4000人下回っている。人口増を考慮すると、雇用の完全回復を宣言するには、あと300万人前後の就業者が必要だ。
増えない労働者、FRBにも打つ手なし
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