米実業家のイーロン・マスク氏は、欲望を愛と勘違いし、ツイッターを祭壇に残したまま教会を去った。結婚破棄はマスク氏にとって依然高くつくが、両者にとってその方が得策だ。ツイッターの株主にとっての疑問は、著名な富豪との一時的な戯れが、どの程度会社に悪影響を及ぼすことになるかだ。マスク氏の弁護士は8日に当局に提出した書類で、同氏が4月にツイッターと交わした買収合意を破棄する意向であることを明らかにした。ボットやユーザー数の水増し疑惑に関して同氏が要請した情報をツイッターが提供せず、合意に違反したというのがその言い分だ。また、同氏は弁護士を通じ、ツイッターが「著しく不正確な説明」をしていたとも非難。さらに、ツイッターのユーザー基盤に占めるスパム(迷惑)アカウントや偽アカウントの割合が、同社がこれまで規制当局への届け出で主張してきた5%未満という数字よりも「大幅に多い」との考えも示した。