小さな会社や個人商店が今すぐ売上をあげようと思った時、どの販促ツールから作ればいいのか?「A4」1枚チラシで今すぐ売上をあげるすごい方法 「マンダラ広告作成法」で売れるコピー・広告が1時間でつくれる!』(ダイヤモンド社刊)では、販促コンサルタントの岡本達彦氏が、今すぐ売上をあげるために必要な「A4」1枚チラシを誰でもつくれる「マンダラ広告作成法」という新しい販促手法を公開。小さな会社が、今すぐ売上をあげられるすごい方法がわかると好評だ。本連載では、同書より一部抜粋、加筆して特別に公開します。

【実践・販促テクニック】お客様に喜ばれながら売上が上がる【Win-Win販促】のススメ!クリーニング店の事例Photo: Adobe Stock

入口に「ブーツクリーニング ショートブーツ 3240円」のPOP

 小さなお店や会社は、人・物・金の経営資源が限られています。そのために、私がおススメしているのが【Win-Win販促】です。

 【Win-Win販促】とは、売る方も買う方も共に喜びとメリットのある販促のことです。

 販促とは経営資源に余裕のある大企業がやるもので、小さなお店や会社では出来ないという思い込みがあるかもしれません。

 しかし、販促は大企業よりも小さなお店・会社こそがやるべきです。

 なぜなら上手くやることができれば、「少ないお金、少ない時間、少ない人数」で売上を上げることが出来るからです。どういうことでしょうか?

 では、実際にあった事例で説明しましょう。本日ご紹介するのは、あるクリーニング店の話です。

 お店の入り口の所に「ブーツクリーニング ショートブーツ 3240円」というPOPとともに、クリーニングする前のムートンブーツ片方とクリーニングした後のムートンブーツ片方の実物が置いてありました。

 この実物が置いてあることで「なるほど。こんなにもキレイになるなら、わざわざ新しいものを買わなくてもクリーニングした方がいいかも」と思う人が出てくるでしょう。

 逆にこういった実物がなければ、いくら「ブーツをキレイにします!」と書いてあってもどれぐらいキレイになるのかわからないので、クリーニングしようとは思ってくれなでしょう。

信用できる証拠・語れる資格は?」の
8つのキーワードを参考に考えてみる

 つまりこの実物を見せることでビフォーとアフターのちがいがわかるので、お客様も安心してクリーニングを頼めますし、お店も売上が上がってWin-Winとなるのです。

 しかもやった事と言えば、古くなったブーツの片方だけをクリーニングして「ブーツクリーニング ショートブーツ 3240円」before、Afterと書いたPOPを貼るだけです。

 ブーツをクリーニングする時間、POPを作って貼る時間、費用はいくらもかかっていないでしょう。一度作ってしまえば、まるで店員さんのように、ずっと告知し続けてくれます。

 これがまさに人・物・金に余裕のない小さなお店・会社こそやるべき、お客様に喜ばれながら売上が上がる【Win-Win販促】です。

 これは一例にすぎませんが、こういった【Win-Win販促】のアイデアはいくらでも出てくると思います。この事例から学べる事は、「どうしたら言っている事、伝えている事を信用してもらえるだろうか?」と考える事です。

 もし、どうしても出てこないのであれば「マンダラ広告作成法」の④番目に考える「信用できる証拠・語れる資格は?」の中に書かれている8つのキーワードを参考に考えてみてください。

 良いコピーが浮かんだら、それが想定する顧客に伝わるように実物やPOPをつくってみましょう。そうすれば、自然とお客様に喜ばれながら売上も上がる【Win-Win販促】になります。

岡本達彦(おかもと・たつひこ)
株式会社アカウント・プラニング代表取締役
販促コンサルタント
広告制作会社時代に100億円を超える販促展開を見て培った成功体験をベースに、難しいマーケティングや心理学を勉強しなくてもアンケートから売れる広告を作る広告作成手法を日本で初めて体系化する。業界を問わず、お金をかけないで簡単にでき、即効性もあることから、全国の公的機関、経済団体、フランチャイズ本部からセミナー依頼が急増し、社内に仕組みとして取り入れたいという会社からのコンサルティング依頼は後を絶たない。著書にアマゾン上陸15年「売れたビジネス書50冊」にランクインし、販促書籍のベストセラーとなった『「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法 チラシ・DM・ホームページがスゴ腕営業マンに変わる! 』(ダイヤモンド社)などがある。