テスラ猛追の現代と起亜、中国勢も続くかPhoto:Anadolu Agency/gettyimages

――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 韓国自動車大手の現代自動車が前回、世界の投資家の注目を集めたのは、電気自動車(EV)の委託生産についてアップルと交渉していたときだ。この話は立ち消えになったものの、複合企業の現代がもたらす競争上の脅威は大きくなる一方だ。このことは、同じく世界進出の野心を持つ中国メーカーの手本となる可能性がある。

 現代の上半期のEV生産(ハイブリッド除く)は、姉妹会社の起亜自動車と合わせて、世界トップ5に入る公算が大きい。現代のEV販売台数は約10万台。起亜(株式の約3分の1を現代が保有)は数字を開示していないが、ここ数カ月のEV販売台数は現代にほぼ匹敵しており、この2社の販売台数は合計で20万台前後と考えられる。

 それでも、現代・起亜は、市場リーダーの米テスラにまだ大きく水をあけられている。テスラの販売台数は、ロックダウン(都市封鎖)に伴う上海工場の生産の問題があったにもかかわらず約56万5000台だ。また、独フォルクスワーゲン(VW)にも及ばない。VWの上半期のEV販売台数は約25万台の見通しだ(最終的な数字は15日に発表)。米国では今年、現代と起亜がテスラに対する最有力の挑戦者となっており、欧州ではVWがEV市場をリードしている。