「年収が高いのに貧乏」な人に共通する残念な特徴とは?Photo:PIXTA

私たちはつい、“高収入の人=お金持ち”と考えがちだが、必ずしもそうとは限らない。実は高収入の人が陥りやすいワナがあるのだ。これは一般的なサラリーマンにも当てはまる。その内容と、机上の空論ではない本質的な解決策をお伝えしよう(経済コラムニスト 大江英樹)

 今から20年前にアメリカで出された『となりの億万長者』という本がある。この本には、よくありがちな「お金持ちになる方法」やノウハウの類いが書いてあるわけではない。この本が面白いのは、全米で100万ドル以上の純金融資産を持つ人々、俗に言う億万長者の思考や行動・習慣などを長年にわたるフィールドワークで、明らかにしたという点だ。

 長年にわたって多くの投資家や資産家と言われる人たちを見てきた筆者から見ても、この本に書いてあることの多くは全くその通りだとうなずけることが多い。

 筆者も今までの経験とインタビューをまとめて昨年末に『となりの億り人』という本を出したが、日米の環境による違いはあるものの、共通する部分は非常に多かった。

「高収入=お金持ち」ではないのは
いったいなぜか?

 その中でとても印象に残る言葉がある。それは「高収入を得ている人が必ずしも資産家ではない」ということだ。世間一般では、“高収入の人=お金持ち”と考えられている。そのため、メディアなどに登場して活躍する有名人らを見ると、きっと彼らはたくさん資産を持っているに違いないと思いがちだ。しかし、この本では必ずしもそうとは限らないと言っている。