軍事ビジネス&自衛隊 10兆円争奪戦#17Photo:Viaframe/gettyimages

自衛隊幹部が三菱重工業などの防衛産業に“天下り”する癒着構造はかねて指摘されてきた。しかしここにきて、幹部の受け入れ人数や政治献金の金額において、防衛産業を圧倒する伏兵が現れた。特集『軍事ビジネス&自衛隊 10兆円争奪戦』(全25回)の#17では、自衛隊に食い込んで、利益を搾り取ろうとする意外な業界を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 千本木啓文、今枝翔太郎)

天下りの受け入れ数トップ37社と
各社の政治献金額を一挙公開

 ダイヤモンド編集部は防衛省の資料から、自衛官らの再就職先(2017~21年度)を調べた。製造業に限れば、天下りを受け入れた企業では「受け入れ人数」と「防衛省からの防衛装備の受注額」がほぼ比例していることが分かった。

 次ページでは、自衛官の天下りの受け入れ人数が多い企業トップ37社と各社の自民党への政治献金の実額などを一挙に公開する。その結果、ある異変が起きていることが分かった。