近年、企業の防衛事業からの撤退が相次いでいる。防衛サプライチェーンから企業が抜けたことで、その“歯抜けぶり”が目立ってきている。果たして、防衛産業は「終わった」産業なのか。ダイヤモンド編集部は、帝国データバンクの協力を得て、防衛省の調達先企業4425社の経営実態を明らかにした。特集『軍事ビジネス&自衛隊 10兆円争奪戦』の#21では、業種特性、企業規模、業績動向など調達先企業4425社の「詳細データ」を明らかにする。(ダイヤモンド編集部副編集長 浅島亮子)
防衛省の直接取引先4425社の経営実態
業種特性、企業規模、業績を大公開!
歯止めが利かない撤退ラッシュ、武器輸出は韓国に敗北――。日本の防衛産業には、良いところが全くない。ジリ貧の国内防衛産業には、もはや活路は見いだせないのだろうか。まずは、防衛企業の実態を把握していこう。
ダイヤモンド編集部では、帝国データバンクの協力を得て、防衛省や自衛隊などの防衛関連組織と直接取引をしている企業の実態を明らかにしていく。
防衛省などと直接取引している企業は全国に4425社ある。ここには、防衛予算の4割強を占める人件・糧食部門に関する企業が多く含まれている。また、戦車1両につき1000社以上の企業が関わっているとされるが、こうした兵器製造部門の企業も多い。
次ページでは、防衛省の直接取引先4425社の経営実態(業種別、年商規模別、業歴別、都道府県別、業績動向)を明らかにする。それでは、その「詳細データ」を見ていこう。