「ふん便性大腸菌」が多い海水浴場ランキング1位となったのは、千葉県横芝光町にある屋形だった。ふん便性大腸菌群数は370個/100ml。水質格付けは「B」となっている。

 屋形は、太平洋に面した九十九里浜のほぼ中央に位置する海水浴場。都内から車で2時間弱と、都心からのアクセスも良好だ。新型コロナウイルスの感染拡大に伴って20~21年は開設を見送っており、今年は3年ぶりの開設となるが、残念ながらふん便性大腸菌群数では全国ワーストとなってしまった。

 ランキング上位を見ると、屋形のほか、3位の内浦(千葉県鴨川市、ふん便性大腸菌群数270個/100ml)など、千葉県の海水浴場がワースト10のうち6カ所と過半数を占めている。

 千葉県の水質調査担当者は、個別の要因は把握していないとした上で、「(県内海水浴場における調査結果の)全体的な傾向として、前日に雨が降るなど採水時の天候条件が悪かった。そうした天候の影響が大きかったのではないかと考えている。水質格付けのランクも、全体的に以前より低めになっている」とコメントしている。

 3年前に当たる19年の調査時のデータを見てみると、屋形は平均26個/100ml、内浦は平均20個/100mlとなっていた。これと比べると、確かに今回の調査では大きく数値が跳ね上がっていていることが分かる。

 そのほか、ワースト10には奈良県が2カ所(いずれも川の水浴場)、新潟県と愛知県から1カ所ずつランクインした。