米議員は米連邦準備制度理事会(FRB)に、デジタルドルと呼ばれる中央銀行デジタル通貨(CBDC)の発行に向けて迅速に動くよう迫っている。中国などがいつの日か、世界の基軸通貨国としての米国の地位を脅かす恐れがあるとして、そうした動きに対抗するためだとしている。下院議員のマキシン・ウォーターズ氏(民主党、カリフォルニア州)やフレンチ・ヒル氏(共和党、アーカンソー州)など超党派の議員グループは、自国のデジタル通貨を発行しようとしている世界の競争相手に米国が対抗することを求めている。両議員が委員を務める下院金融サービス委員会は関連法案について9月にも採決する可能性がある。ウォーターズ氏は中銀通貨の新しい形を巡る競争を「新たなデジタル資産の宇宙開発競争」と表現した。バイデン政権とFRBは切迫感を共有していない。