半導体業界は、ノートパソコンの売り上げが大幅に減少する中、困難な時期に備えていたが、より幅広い急激な景気減速に適応しようとしている。米半導体大手マイクロン・テクノロジーのマーク・マーフィー最高財務責任者(CFO)は9日、「市場はわれわれが考えていたよりも悪い」と述べた。ジョー・バイデン大統領は同日、国内での半導体開発・生産に500億ドル余りを割り当てる投資計画法案に署名した。ただマーフィー氏は、直近見られる短期的な懸念の兆候として、自動車メーカーは約2年間にわたり半導体の供給確保に苦労してきたが、ここにきて慎重になりつつあることを挙げた。「より広範に弱さが見られるのは確かだ」と述べた。パソコンやグラフィックカード、ビデオゲームに関連する売り上げ減速を背景に半導体メーカーからは悪いニュースが相次いでいる。インテルが2週間前に発表した四半期決算は赤字となり、市場に衝撃を与えた。通期見通しも下方修正した。アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)も控えめな見通しを発表。画像処理半導体(GPU)大手のエヌビディアは売上高が自社予想を下回るとの見通しを示した。