ロシア占領下にあるウクライナ南部の都市エネルホダルは、欧州最大級の原子力発電所を擁する。住民は放射線漏れを恐れて、窓をテープで目張りし、家の中に閉じこもっている。原発周辺で戦闘が激化する中、ロシア政府が設置した行政当局はこの地域のロシアによる併合に向けて準備を進めている。エネルホダルの住民はもう5カ月余り、ロシアの支配を受けている。彼らはウクライナ南部の最前線で展開される激しい総力戦がもたらすリスクに怯える日々を語った。欧州で1986年のチェルノブイリ原発事故以来、最大の原子力災害が引き起こされる恐れがある。エネルホダルはこの国際的危機の焦点となっている。同市にある欧州最大級のザポロジエ原発に対する攻撃を、ロシアとウクライナは互いに相手の仕業だと非難している。大勢のロシア兵士が防御する原発は、実質的に軍の駐屯地と化し、数キロ先に駐留するウクライナ軍とにらみ合う状況になっている。
戦火による原発の大惨事に怯えるウクライナ住民
ロシア占領下のエネルホダルは欧州最大級の原発を擁する
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