「積み立て」なら500円からOK!
投資はお金持ちがするものというイメージがありますが、大部分の投資信託は1万円程度から買うことができます。さらに、毎月一定の金額で自動的に投資信託を購入していく「積み立て」というしくみを使えば、毎月500円や1000円からはじめられます。これは2009年以降、最低積立金額を引き下げるネット証券や銀行などが増えてきたからです。このくらいならランチ1回分のお金ですから、気軽に投資できそうな気がしませんか?
つまり今回の連載第1回目の『500円から「アップル」や「グーグル」に手軽に投資する方法』とは、これらの会社に投資している投資信託を買えばいい、ということになります。
「長期」で保有、いろいろな商品に
「分散」してリスクを減らせる!
ただ、金融危機などで株価や為替が大きく変動するのを目の当たりにすると投資をしても大丈夫なのか心配になるかたも多いでしょう。
そこで、下図をご覧ください。これは日本株式、日本債券、外国株式、外国債券という4つの資産に均等に25万円ずつ、合計100万円を10年間投資したときの受取額を示したものです。横軸は運用が終了する年を示しています。
たとえば「2011年」に示された金額は2002年1月から2011年12月までの10年間、100万円を4資産に均等投資したときの受取額です。同様に、「2010年」の金額は2001年1月から2010年12月末まで10年投資したときの受取額になります。このようにみていくと、どの10年をみても、4つの資産に10年分散投資をしたときに元本100万円を割り込むことはありませんでした。
過去のデータですから、未来も必ず元本割れしないとは言えませんし、1年といった短期間であれば、資産が目減りすることもあります。しかし「分散投資」(いろいろなものに投資すること)と「長期」を組み合わせることで、リスクを抑えた運用ができたといえるでしょう。
このように、これまで銀行の定期預金くらいしか利用したことがない人や、投資をするほどお金がないと考えている人でも、手軽に資産形成をはじめられるのが投資信託のいいところです。「正しい商品」を選べば、投資信託はとても使い勝手のよい金融商品なのです。