私たちが住む家は、米コメディアンのジョージョ・カーリン氏が言ったように、物を置くための場所にすぎない。しかし、それらの物を全てなくせるとしたらどうだろう。新世代のスタートアップ企業がそんな課題に挑んでいる。近年、その実現に世界中の発明家や建築家、設計士がこぞって取り組んでいる。彼らのテクノロジーを使用すれば、ボタン一つでマンションや一軒家の一部や、その中にある物を視界から消すことができる。米マサチューセッツ工科大学(MIT)の元研究者や、サンフランシスコで働くアップルやテスラ出身のエンジニア、スペインの設計・建築会社などが開発しているのは、まさに「ロボット家具」と言うべきものだ。それらは既に出荷され、学生や教会スタッフのほか、アシュトン・カッチャー、ミラ・クニス夫妻のような著名人カップルの住宅に納入されている。