20年余り前に反トラスト法(独占禁止法)を根拠にハイテク大手に挑んだ初の大型訴訟の中心はWebブラウザー(インターネット閲覧ソフト)だった。ここに来てブラウザー市場が寡占状態にあるとして、新世代の同業他社や当局が再び疑問を呈するようになった。1990年代の標的はマイクロソフトだったが、今ではアップルとアルファベット傘下のグーグルに注目が集まっている。アップルの「サファリ」とグーグルの「クローム」は、ブラウザー市場でのシェアが合わせて80%以上を占める。英国ではアップルとグーグルに対する独禁調査の一環として、6月に競争市場局(CMA)がモバイル端末向けブラウザー開発業界の競争を点検すると表明した。