いわゆる「猫背」による悪影響を、今回再確認しておきましょう。その要因はさまざまですが、そのひとつには背中の広背筋などの筋力の低下があります。特に日本人であるわれわれは、比較的平たい体型で背中やお尻などの後背部の筋肉が少ないほうだとされ、前肩かつ前かがみの姿勢になりやすいのです。
そこでなぜ、「比較的平たい体型で背中やお尻などの後背部の筋肉が少ないほう」なのか? その理由に関しては、「日本人は“農耕民族”なので収穫作業など昔から前かがみの姿勢で作業することが多く、前側の筋肉が強くなりがち。一方で欧米人は“狩猟民族”のため、パワーを出すために体幹を意識して後ろ体重になり、弓矢を引いたりなど背面の筋肉が発達した」というのが通説になっています。これはあくまでも推測の域と言えるもので、科学的な証明はありません。ですが、違和感なく納得できるものではないでしょうか? なので、われわれ日本人こそ、この「猫背」問題には真剣に取り組まなければなりません。