助けを求める力こそ最高のビジネススキル、1人で抱え込まない技術とは自分にもチームにもメリットをもたらす「ヘルプシーキング」はビジネススキルだ。そのメリットとは?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

おすすめポイント

 仕事中に「お子さんが熱を出したから迎えに来てください」と保育園から突然の電話。今日中に作成しなければならない資料があり、明日の会議の準備も残っている。こんなとき、あなたはどう対応するだろう?

『仕事は自分ひとりでやらない』書影『仕事は自分ひとりでやらない』 小田木朝子著 フォレスト出版刊 1540円(税込)

 急なことに頭は真っ白。仕事は今さら引き継げないし、上司に「できません」とも言いづらい。「徹夜で資料を仕上げて、明日早めに出社して会議の準備をしよう」となんとか気持ちを立て直し、平謝りしながら会社を出る――。おそらくこんな具合だろう。

 さて、この仕事のやり方は「持続可能」だろうか。人生100年時代、仕事をしながら歩む期間は長ければ50年近くに及ぶ。その間にはさまざまなライフイベントがあるだろうし、自分の健康状態が万全でないこともあるだろう。そんなに長い間、気力・根性・長時間労働に頼って働くのは危険だし、成果も上がりにくいはずだ。

 本書『仕事は自分ひとりでやらない』で紹介される「ヘルプシーキング」は、「ひとりで抱え込まず、周囲に助けを求める技術・考え方」というビジネススキルである。ヘルプシーキングを実践すると、自分のため以上にチームのためになり、チームとしてのパフォーマンスが劇的に上がるという。本書では、ヘルプシーキングの重要性から実践法、メンバーを助けるコツまで、幅広く語られている。