仕事で毎日使うのに、誰も教えてくれない「メールの文章術」。返信・アポ取り・依頼・催促・お詫び・感謝など、文面に迷うシーンは多々あります。そこで、本稿では『気のきいた短いメールが書ける本』より、一部を抜粋・編集して紹介します。(構成/根本隼)

「この人、気がきくな」と好感をもたれるお礼メールの書き方とは?Photo:Adobe Stock

「好感をもたれる」お礼メールのコツとは?

 いい仕事をしてもらったときは、大げさなお世辞よりも、周囲の反応や評価などの事実を添えて、お礼を言いましょう。

★気のきいた短いメール
○○社の田中です。お世話になっております。

お陰さまで本日、リニューアルサイトをオープンいたしました。
社内や関係各方面からたいへんよい反響が届いております。
素晴らしいお仕事をしていただき、本当にありがとうございました。

次の展開についてもまたご相談させていただきます。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

「好感をもたれる」お礼の書き方パターン集

 仕事を一緒に頑張った、やり遂げてもらったとき、会って話を聞いてもらったとき、ひとことお礼を言う書き方は…。

お陰さまで、ご協力いただきました新プロジェクトが無事に完成致しました。

仕事の完成や進行状況を関係者に知らせるときに、「お陰さまで」は欠かせないフレーズ。

これもひとえに、厳しいスケジュールにご協力いただいたみなさまのお力によるものと、感謝しております。

→「ひとえに」を漢字で書くと「偏に」で、「すべて」「ひたすら」という意味。

このたび、弊社のお願いについてご理解をいただき、誠にありがとうございました。

→スケジュール・取引条件などで、こちら側の要望を聞き入れてもらったときの書き方。「ご了承いただき」でもOK。

このたび、当方の事情をお聞き入れくださり、誠にありがとうございました。

→上と同様、相手がこちら側の事情を汲んで譲歩してくれたときの書き方。「無理なお願いをお聞き入れくださり」とも。

大山さんの的確なリードがなければ今回の成功はなかったと思われ、感謝の念に堪えません。

「感謝の念に堪えない」は、おさえきれないほど感謝の気持ちが湧くこと。「感謝に堪えない」ともいいます。

昨日は、たいへんわかりやすいご講義をいただきまして、誠にありがとうございました。

「ご多忙のところ」「貴重なご講演をいただきまして」「有意義なご講義を賜りまして」などでも。受講者の気のきいた感想があれば書き添えます。

(本稿は、『気のきいた短いメールが書ける本』より一部を抜粋・編集しました)