急ぎの仕事、安い仕事、たいへんな仕事など、無理をお願いしなければならないときはメールの書き方に困りますよね。どんなふうに書くのがいいのでしょうか?(本連載は、中川路亜紀著『気のきいた短いメールが書ける本』からお届けしています 初出:2022年7月15日)
無理をお願いする
無理をお願いしなければならないときにはどのようにメールを書くのがいいのでしょうか?「最短メール」「ありがちな表現」「気のきいた短いメール」と「お願い文の例」をお伝えしていきます。
資料の作成に時間がかかってしまいました。
たいへん申し訳ありませんが、
明日までに内容をご確認いただけますと助かります。
添付ファイルでつけた書類の確認を急ぎでお願いする文面。気心の知れた相手なら窮状を察して助けてくれます。気をつかう相手には×です。
× ご無理を申しまして、申し訳ありません。
〇 無理なお願いを致しまして、申し訳ありません。
自分が無理を言うのだから「ご」をつけるのはおかしいと思う人が多数派です。
ただし相手が無理をしなければならないこと(相手のご無理)をお願いするという意味での「ご無理をお願いしまして」は可。○の「無理な」は自分のお願いにつく形容詞なので「ご」はつきません。
○○社の山本です。
いつもお世話になっております。
実は、急なお願いがあり、ご連絡を差し上げました。
明後日にお客様と弊社の打ち合せを予定しておりますが、今日になって、
メーカーご担当者にもご同席いただきたいとのご要望が、お客様からありました。
突然のことでたいへん申し訳ないのですが、
どなたかおいでいただける方はおられるでしょうか。
折り返しのご連絡をお待ちしております。
なにとぞよろしくお願い致します。
こういう場合は、まず電話連絡ができればよいのですが、相手がつかまらないときはメールを送り、件名に【至急】とつけておくと気がついてくれるでしょう。
お願いするときの文章例
→気をつかう相手には、「ご確認いただくことは可能でしょうか」などと、遠慮を含めた言い方にします。
→カッチリとは言いにくい相手への締切の提示。
→「平に」とは、平身低頭して懇願しているようすを表現しています。顔文字なら m(_ _)m こんな感じ。
→「些少」とは、とるに足らないほど少ないという意味で、謝礼などの額をへりくだって表現する言葉。
→細かい注文をたくさんつけてしまったメールの結びに。
→最後に上司からNGが出てひっくり返るということはよくあること。言い訳をしないでお詫びします。