メールがいつも「お世話になっております」で始まり、「よろしくお願い致します」で終わるワンパターンになっているけどいいのか? と迷っている人もいるでしょう。大丈夫。特に、日常業務の連絡メールでは、無理にメールを引き延ばす必要はありません。ここでは、ワンパターンでいいとき、工夫が必要なときにわけてご説明します。(本連載は、中川路亜紀著『気のきいた短いメールが書ける本』からお届けしています)

ビジネスメール「ちょっとだけ返信に工夫」が必要なときに真似したいワザPhoto: Adobe Stock

1.ワンパターンがよいとき

 日常業務の連絡で、いつもと変わりない連絡をするときは、ワンパターンの文面でかまいません。相手も一目で「今回も特別なことはないのだな」とわかるので、時間が節約できます。たとえば、こんな感じです。

お世話になっております。
そろそろ○○の3月分の請求書をお送りいただきたく、ご連絡致しました。
お手数をおかけしますが、どうぞよろしくお願い致します。

 相手と気心が知れた関係になっていて、これではちょっとさびしいと思うのであれば、最初の挨拶のあとに、「今日は一段と暑いですね。」と、ワンクッション入れるのもよいのですが、そのフレーズに悩むくらいなら、割り切って用件だけにします。ワンクッション入れたときは、「さて」と話題転換して本題を続けます。

 このようなルーチンメール以外でも、通常の業務連絡では、自分の文面のパターンをある程度決めておいて、はめこんでつくるようにしたほうが、メール作成の時間が短縮できます。

2.パターンで流さず工夫が必要なとき

 気をつかわなくてはならない相手に出す場合や、無理をお願いする場合などは、定型的な言い方で流さず、相手が快く受けとめられるように、よく考えて文面をつくる必要があります。

[定型的な表現を言い換える例]

[あいさつ]お世話になっております。
 → 先日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
 → 多くのご示唆をいただき、たいへん助けられております。
 → 本日は折り入ってのお願いがあり、ご連絡致しました。
[締めの言葉]よろしくお願い致します。
 → 厚かましいお願いばかりで誠に恐縮ではございますが、どうぞよろしくお願い致します。
 → ご多忙のことと存じますが、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

 ここでは、簡単な説明になってしまいましたが、いろいろな場面別の文例や表現を持っておくと、メール業務がとてもはかどるようになります。