【3つめ】親から指摘・否定された部分を褒められている
過去に親から指摘されたり怒られたりしたことは、「良くない部分」「直さなければいけない部分」として脳内に強烈にインプットされます。再び怒られて怖い思いをしたり、心が傷ついてしまわないように、しっかりとインプットするのです。
過去に「インプットしたこと」を他人に褒められると、違和感や嫌悪感を抱きます。
この時、脳内では「そんなわけない…… ……(本当にそう思っているなら嬉しいけれど)」「本当にそう思ってる?(疑いの目)」などと、いろいろな感情が渦巻きます。
褒められた時に『なぜか』喜べないと感じるのなら、褒められた内容について「親に指摘されたことはないだろうか」と考えてみてください。
親以外にも親戚や先生、兄弟姉妹など身近な人の言葉が影響を与えることもありますよ。
さて。
冒頭では、「褒められて喜べなくてもいい」とお伝えしました。
では「褒められたらどうすればいいのか?」と思われるかもしれませんね。
褒められた時には、否定しないだけで十分。
「ありがとう」と一言伝えられたら、ばっちりです。
友達が、あなたのために一生懸命プレゼントを選んでくれたとしましょう。
それがあなたの好みではなかったり、すでに持っているアイテムだったりしたとしても、「ありがとう」と言って受け取るのではないでしょうか?
誰かにプレゼントした時、「もう持ってるから……」と断られたり、「趣味じゃないから、いらない」と突き返されたりしたら悲しいですよね。
誉め言葉は、相手からあなたへのプレゼントです。
そこまで欲しくないプレゼントをもらったり、自分の好みではないプレゼントをもらったりした時に「嬉しい!!」と心から思えないのと同じで、『嬉しくない誉め言葉』もあるでしょう。
いつも同じところばかり褒められていたら「またか」と面倒に感じたり、「そこしか褒めるところがないのか」と落ち込んだりすることもあるかもしれません。
でも、プレゼントをもらった時と同じで「ありがとう」と受け取るだけで十分です。
喜べなくても嬉しくなくても、相手からの誉め言葉を否定しなければ、それで十分なのですよ。
褒められて喜べない自分を責めてしまうくらいなら、「褒められて喜べなくてもいい」と思ってみてくださいね。
あなたは、責められるようなことを何もしていないのですから。
精神科クリニックに併設のカウンセリングルームで10年以上、心理カウンセラーとして勤務した後、独立。現在は人間関係、親子問題、機能不全家族専門カウンセラーとしてメールでのカウンセリングを中心に活動。2021年より悩みを抱える方たちに「気づき」を得てもらうことを目的としたTwitterでの発信を開始すると、1年後の2022年初めにフォロワー2万人超えとなる。メールでのカウンセリング、対面カウンセリングともにいつも予約がいっぱいで、現在も数ヵ月待ちの超人気カウンセラー。Twitter:@Poche77085714