人間関係、親子問題、アダルトチルドレン専門のカウンセラー、Poche(ポッシュ)さんはTwitterで日々、生きづらさに悩む人に向けて、今よりラクに生きる方法と生きづらさの原因を心理学の観点から伝える発信をし、多くの人たちから支持されています。
ここでは、Poche(ポッシュ)さんの初めての著書『あなたはもう、自分のために生きていい』から、一部を再構成して紹介します。
褒められた時は否定しないだけで十分
褒められて喜べない、と悩む人がいる。
容姿、成績、仕草、言葉遣い、性格など、
子どもの頃に親から否定されたことを
褒められると拒否反応が出やすい。
「そんなわけない」と受けとめられない。
幼少期に滅多に褒められないと
「こんなことで褒めるなんて」という
相手への不信・嫌悪を抱くこともある。
* * *
褒められたら喜ばなきゃいけない、と思っていませんか?
褒められて喜べない自分はおかしいとか、冷たいとか、みんなと違うのでは……と思い悩む必要はありません。
そもそも「褒められたら喜ばなきゃダメ」なんてルールは、ないのですから。大丈夫ですよ。
ここで私がお伝えしたいのは、「褒められて喜べるようになる方法」ではありません。
「どうして褒められても喜べないのか」という理由についてです。
理由が分かれば、これまでのように「喜べない自分」を責めずにすむかもしれませんから。
それではさっそく、「褒められても喜べない」3つの理由をお話しします。
【1つめ】褒めポイントがずれている
憧れの靴を手に入れて、ウキウキで履いて出かけた時に、「今日の髪形素敵だね!」と褒められても嬉しくないですよね。
「嫌じゃないけど、そこまで嬉しくない」「褒められているんだけど、なんか違う……」、なんともいえないこのモヤモヤの正体は、「そこじゃない!」という心の叫びなのかもしれません。
自分が認めてほしいのとは違うところを褒められると、分かってもらえないことへの不満が出やすいです。
【2つめ】褒められ慣れていない
子どもの頃に親から褒められた経験が少なかったり、家庭内で感情を抑えてきたりした人に多い傾向です。
「親が自分を認めてくれた!」と感じた経験が少ない人ほど、照れてしまいます。誉め言葉に慣れていない状態です。
できるのが当たり前だったり、指摘が多い環境で育ったりした人ほど、「こんなことで褒められるの?」と戸惑い、反応に困ってしまいます。
嬉しくないわけではないのだけれど、どうしていいのか分からなくなってしまうのです。