――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  日本は常に例外的な国だった。世界的なインフレ高進への対応についても、その点は全く変わらない。  西側諸国の中央銀行が金融政策の引き締めを急ぐ中で、日銀だけは異例の金融緩和を堅持する方針を強調し、独自路線を突き進んでいる。黒田東彦日銀総裁は6月、10年物日本国債利回りの上限を0.25%とする長短金利操作(イールドカーブコントロール、YCC)政策を維持する考えを改めて強調した。  日本と諸外国の国債利回り差(米10年債利回りは3.29%)が拡大することで、円の急落を招いている。