手をつなぐ親子写真はイメージです Photo:PIXTA

福岡県篠栗町で2020年4月、5歳だった三男を餓死させたとして保護責任者遺棄致死罪で懲役5年が言い渡された碇利恵被告(40)=控訴=の共犯として、同罪などに問われた「ママ友」赤堀恵美子被告(49)の判決公判が9月21日、福岡地裁で開かれる。検察側は「碇被告をだまして家族や公的機関との関係を遮断して頼らざるを得ない状況をつくり、金銭欲や支配欲を満たし続けた」と指摘し、懲役15年を求刑。赤堀被告は全面的に起訴内容を否認しているが、碇被告の判決は赤堀被告による影響を認定しており、懲役10年を超える判決が言い渡されるのは確実だ。(事件ジャーナリスト 戸田一法)

指示に従わない罰で
水しか口にできない日も

 起訴状によると、赤堀被告は自身が提供する食事だけで質素な生活をするよう指示するなどして、碇被告一家を支配。19年8月頃から子どもたちの食事の量や回数を減らし、20年3月頃から翔士郎ちゃんが重度の低栄養状態になったにもかかわらず、放置して同4月18日に餓死させたとされる。

 ほかにも碇被告から生活保護費や児童手当など計約200万円をだまし取ったなどとして、詐欺と窃盗の罪にも問われている。