開成・桜蔭・筑波大駒場・渋谷幕張…。東京・吉祥寺を中心に都内に展開している進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないのに有名難関校に続々合格させると話題の塾だ。男女別カリキュラムを取り入れたロジカルで科学的な学習法は、特にエリート父親層から圧倒的な支持を集めている。本連載では話題の新刊『ひとりっ子の学力の伸ばし方』を上梓したVAMOSの代表・富永雄輔氏に、保護者からよく聞かれる質問とその回答を教えてもらった。
私は塾講師なので、「受験で不利になるのではないか?」という質問をよく受けます。
しかし、「シングルだから不利になる、有利になる」というのは一切ありませんので、ご安心ください。そういうご家庭はたくさんいらっしゃいますし、死別、離婚問わず、まったく問題ないです。
ただし、注意すべきポイントはあります。
両親がいる家庭では、両親それぞれ2分の1ずつ、その影響力が子どもに作用します。それに対してシングルの場合、親の影響力が子どもに対して1分の1になります。
家庭環境にもよりますが、お父さんとお母さんがいると両方の発言がおよそ半分ずつ子どもに入っていくわけです。
シングルの場合、親の方針や考え、言っていることがそのままダイレクトに子どもに影響するという点は考慮されるといいと思います。
私はシングルの保護者からもよく相談をされますが、いつも「シングルの家庭ほど友だち関係になってしまえばいい」と提案しています。
「主従関係」になれば、子育てはラクになるかもしれません。
ただ、親からの影響が大きくなりすぎてしまいます。一方、友だち関係になれば、子どもが親の言うことを跳ね返すことができますが、これが大事です。
「すべて親の言うことが正しい」と思って育ってしまうと、大人になってから苦しむ事になると思います。そうならないように、親が気をつけるべきだと思います。