開成・桜蔭・筑波大駒場・渋谷幕張…。東京・吉祥寺を中心に都内に展開している進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないのに有名難関校に続々合格させると話題の塾だ。男女別カリキュラムを取り入れたロジカルで科学的な学習法は、特にエリート父親層から圧倒的な支持を集めている。本連載では話題の新刊『ひとりっ子の学力の伸ばし方』を上梓したVAMOSの代表・富永雄輔氏に、保護者からよく聞かれる質問とその回答を教えてもらった。
これは、「負けず嫌い」だと思います。ここに尽きると言ってもいいかもしれません。
矛盾するような言い方ですが、本当に優秀な子どもに限っては、「マイペース」なほうが伸びます。ですが、普通の子たちは「負けず嫌い」がいちばん大事です。
「○○さんに勝ちたい」「前回の自分の成績を超えたい」といったことが動機の源泉になることがやはり多いです。
学校の運動会で、徒競走の順位をつけなかったり、全クラス優勝みたいにしているところがあります。ただ、人生では絶対に「勝ち負けがつく場面」があります。
大人になってから初めて勝ち負けをつけられるよりは、12歳、10歳、8歳など早い時期に勝ち負けの経験を積んでおいた方がトータルで見れば人生うまくいくのではないでしょうか。
話をまとめると、子育てでは「勝ち負けの経験をさせる」ことが重要です。どれだけ頑張ったかという「過程」はもちろん大事ですが、「結果」を軽視してはいけません。
受験自体、「受験競争」と言われるくらいですし、生きていれば競争や勝敗から逃れることはできないということです。