大幹線のJR東海道線がトップ
東京駅周辺のカフェ数は計19店舗

 鉄道「おしゃれ度が高い」沿線ランキングの評価対象にした首都圏主要28路線は、一般の通勤者が沿線の住宅を購入できることを念頭に置いて選んでいる(詳細はランキングの注記を参照)。このことから、駅の大半がJR山手線内にある東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線など、地下鉄路線の多くは除外した(地下鉄路線の中でも、山手線外に連続10以上の駅を持つ東京メトロ東西線・丸ノ内線、都営浅草線・大江戸線・三田線・新宿線は対象とした)。

 スタバとタリーズそれぞれの店舗数をカウントした駅については、公平を期すため各路線とも都心部からおおむね1時間で通える駅とした。

 おしゃれ度の得点は100点満点。おしゃれなイメージが強く、憧れる人が多い東横線をはじめとする東急沿線や京王井の頭線――。こういった私鉄沿線が上位に入ると思いきや、トップ3はJR東日本と地下鉄が占める結果となった。

*ランキングの対象は、小田急小田原線、京王井の頭線、京王線、京急本線、京成本線、JR京葉線、JR常磐線、JR総武線、JR中央線、JR東海道線、JR根岸線、西武池袋線、西武新宿線、相鉄本線、つくばエクスプレス、東急池上線、東急田園都市線、東急東横線、東急目黒線、東京メトロ東西線、東京メトロ丸ノ内線、東武伊勢崎線、東武東上線、都営浅草線、都営大江戸線、都営新宿線、都営三田線、横浜市営地下鉄ブルーラインの28路線。乗降人員数で全国トップ5に入る駅(新宿、渋谷、池袋、横浜、北千住)もしくはJR山手線の駅を通過する路線を選んだ。ただし、山手線の駅を通過する場合、山手線外に連続10駅以上の駅を持たない路線は対象外とした。営業キロ10km未満や駅数10未満の短い路線は除く。JR京浜東北線とJR埼京線は条件を満たすが、他の主要ランキングの評価項目の一つ「輸送密度」(国土交通省・鉄道統計年報)に適当なデータが存在しないため対象外とした。

「おしゃれ度」は、対象路線の各駅の徒歩5分圏内(半径400m以内)にあるスターバックスとタリーズコーヒーの店舗数を計測し、路線ごとに平均店舗数を算出。統計専門調査会社おたにの協力を得て実施した。

 おしゃれ度は100点満点で、案分配点計算式は(当該値-最低値)÷(最高値-最低値)×100点。

 起点駅から終点駅までを店舗数の計測対象としていない路線は、月曜朝7時台に出発した場合の山手線内のいずれかの駅(直通がない場合は横浜か北千住)までの所要時間(有料特急は使わない)が1時間までの駅とした。所要時間はGoogleマップで測定。次の8路線が該当する。JR常磐線が日暮里~荒川沖、JR東海道線が東京~茅ケ崎、京急本線が泉岳寺~追浜、京成本線が京成上野~京成佐倉、小田急小田原線が新宿~厚木、西武池袋線が池袋~飯能、東武伊勢崎線が浅草~加須、東武東上線が池袋~高坂。

 1駅当たりの平均店舗数が7.00店舗で、100点を取りトップとなったのはJR東海道線だ。それぞれの駅の、徒歩5分圏内にあるカフェの数を確認すると、東京駅が計19店舗で最も多かった。内訳はスタバが14店舗、タリーズが5店舗となっている。

 1駅で2桁の店舗を擁していたのは、横浜(計15店舗)、川崎(計13店舗)も含めて計3駅。このほか、新橋にも計8店舗の出店があった。言うまでもなく、東海道線は日本初の鉄道にして日本の東西を結ぶ大幹線だ。首都圏に大規模な駅を複数抱え、こうした駅前には同一ブランドだけでも複数の店舗立地がある。このことが高いスコアにつながった。

 2位となったのは平均店舗数が4.43店舗で、61.37点を稼いだ東京メトロ丸ノ内線。スタバ、タリーズの店舗が計17店舗の銀座、計13店舗の新宿など都心部の駅にカフェが多く、全体の平均値を押し上げた。3位はJR中央線(3.21店舗、43.04点)である。

 なお、ダイヤモンド・オンラインの特集『JR・私鉄「全国376路線」ランキング』の#11『鉄道「おしゃれ度が高い」沿線ランキング【首都圏28路線】JR・地下鉄が驚きの健闘』では、ランキングの完全版として4位以降の全28路線の順位と得点を掲載している。

 トップ3に入れなかった私鉄沿線だが、住宅街を長く走る路線ほど、スタバやタリーズの店舗は駅前に少しある程度にとどまり、得点があまり伸びなかった。この傾向は、ランキング下位の路線になるほど顕著に出ている。あなたが住んでいる路線が何位にランクインしているのか、ぜひチェックしてみてほしい。

Graphic:Daddy’s Home

【鉄道「おしゃれ度が高い」沿線ランキング【首都圏28路線】はこちら】